SHIUN CRAFT WORKS のブログ

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2009年 05月 09日

骸骨マークのつづき

先日ブログで書いた骸骨マークの続きです。
今週の休みは、またまた DYNAMITE AUTOMOBILE へ行っておりました。
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FORD 351 Windser をバラします。
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バラして・・・・。
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バラして・・・・・・・・・。
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バラしまくります・・・・・・。

ハイ、スッカラカンで御座います。
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でも、シリンダーをボーリングに出す前に、やっておくことがあります。

その翌日、SHIUN の営業が終わってから、一人でカウンターの上で・・・
ピカピカのピストン8個をハカリで計量します。
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1個につき、3回ずつ計量して平均値を比べると、手前の2個が、約1g 他の6個よりも軽いことが解りました。
かなりバラツキは少ない優秀なピストンですが・・・・

たったの 1g ですが、今度組むクランクシャフトは4インチ(101.6mm)ストロークなので、平均ピストンスピードが、たったの6000rpmで、ピストンスピードの限界(一般論)と言われている 20m/sec を超える計算になってしまいますので、そりゃあもうストロークの上死点、下死点ではとんでもないGがかかるのです。

今は計算式が分かりませんが、2000G位かかるらしいので、単純に 1g のバラツキで 2kg 相当!のバラツキになる(らしい)のです。

ハーレーのように一つのクランクピンに、2つのコンロッドとピストンが付いているエンジンでは気にしても仕方がないのですが、多気筒エンジンでは、振動や異音などの原因になり、ただごとではありません。

ピストンの裏側をリューターで削って、軽い方にバランスをとるのですが、2個重ければ2個削れば済むのですが、今回は2個軽かったので、6個も削らなければなりません。う~~~~ん。


考えたあげく、やっと骸骨マークの登場で御座います。
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こちらは、"Hビーム鍛造コンロッドちゃん" 8個セットで御座います。
もしかして、この中にピストンと組み合わせる、スモールエンド部分が 1g 重い物が2個あれば・・・・
と期待しながら計量します。
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往復運動するピストンと、回転運動するクランクシャフトをつなぐコンロッドは、ピストン側のスモールエンド部分付近だけが往復運動するわけですから、クランク側(ビッグエンド)を吊った状態で計量します。

吊り位置で測定値が変わってしまうので、何度も計って平均値を1個ずつとります。

幸か不幸か、このコンロッドはすごく出来が良く、バラツキがありませんでした。
う~~~ん、振り出しに戻ってしまいました。
ピストン6個を合わせるのは、なかなか手間がかかります。

疲れたので、今日のところは一旦終了して帰宅します。



が、帰ってもやっぱり気になって、色々調べました。

古いエンジンほど、現代のように製品精度が良くなかったため、バランスを手作業でとると、見違えるほどスムーズなエンジンになったのは、良く聞く話ですが、いったいどれくらいバラツキがあったかというと、

なんと、初期(1960年代後半~70年代初頭)のポルシェ930ターボで、生産工程でピストンの重量公差が±3gだったそうです(間違ってたら教えて下さい)。

そう思ったら、全く問題ないのですが、純粋なレーシングカーでは 1/100g (0.01g)まで追い込むそうです。
でも、私 MATTCHANG のマス男さんは、レーシングカーではないので、どこまでやるかは考えどころです。

ピストンだけで、こんなに悩むので、エンジン全体のことを想ったり、足回りやボディーまで考え出すと、気が遠くなってまいりました。

いつかは、ボディーもピカピカにしたいなあ・・・・。ん、自分でヤルんかな?イヤですね、それは・・・・・。


ポルシェで±3g だとしたら、43年前のアメリカ車のピストンは、どれほどの公差だったのか気になるので、今度ノーマルのピストンも計ってみようと思います。

完成までは果てしなく、遠い気がします・・・・・。
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気が遠くなるので、今日も妄想して現実逃避・・・・・・・。

ホントはイジるのより、乗る方が好きなんです・・・・・。
ただ、自分の気に入ったクルマやバイクじゃないと私 MATTCHANG は我慢できないので御座います・・・・・。

by shiun-chop | 2009-05-09 01:55 | CAR


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