年末の HOTROD CUSTOM SHOW に展示しました 88ci PANHEAD の製作記です。
リジッドフレームの Chopper を製作するときは、
フレームにエンジン・ミッションを仮に載せてギヤ比を決めタイヤを設定。
チェーンを取り付けリヤホイールの位置出しから始まります。
それはタイヤとフェンダーのクリアランスが狭いため、フェンダーの最適な位置を決めるためです。
そして Sissy Bar を製作。
シンプルなものが好きですが、今回は少しだけ装飾。
最近は立て気味のオーダーが多いですが、オーナー未定の販売車輌のため自分の好みで設定。
タンデムで走っている姿を想像しながら...
スプリンガーフォーク製作。
アメリカでも、自分の気に入ったものを製作してくれる人がいなくなってしまったので、
最近は自分で製作しています。
今回はストレートレッグで油圧ダンパーをスプリングの中に仕込みます。
写真が有りませんが、ホイールベアリングを打ち換えて一般的なものよりアクスルシャフトを太く製作。
ロングフォークのChopperだからといって、ヨロヨロ、ヨタヨタなんて走るのはイヤ!
自分で言うのも何ですが、今まで乗ったどんなスプリンガーよりもビシッと走ります!
マフラー製作。
今回は主張なし。
市販品には無い美しいラインだけを求めて...
曲線と曲線の間に直線を挟まないよう、Rを慎重に合わせて製作。
カムカバーを隠すのがイヤで、ステップ廻りはワンオフでシンプルに製作。
途中の写真があまり無いのですが、仮組み最終段階。
バラバラにして、さび止めの表面処理をしてからプライマーを塗り、パテでモールディング。
このあたりは毎回、気の遠くなるような作業です。
ベース色のクリームは単色ではなく、実は3色をボカシながら塗っています。
同時進行でエンジンなども仕上げます。
S&Sケースに1340用フライホイール、3-5/8"ビッグボアの 88ci.(1450cc)。
油圧リフターでエンジン音はとても静かです。
電装系はオルタネーター(無接点交流発電機)、トランジスタ点火の組み合わせ。
振動で折れやすいコイルブラケットなども溶接補強して再塗装してから組み付けます。
ショーに出展する車輌ですが、あくまでもストリートバイク。
特別なことは何もしてません。
ただ、気持ちよく走るためだけに。
〈Matsumura〉
SHIUN CRAFT WORKS